Pillar TAFニップル

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PAZホイールに採用を始めたPillar TAFニップル。

その名の通りタフな(強い)ニップル。

ニップル内部のネジ山が画像のように、二重構造になっています。

初めのほうの6山くらいは半ネジ山になっていて、この部分はネジとしての機能でなく、スポークの曲がり抑えるための補強の役割を担っています。

リンクのYoutubeはPillar輸入元のYuri’sさんの映像。

通常のニップルに比べて横方向に曲がらないことがわかります。

こちらの画像は曲がりにくさを図説したもの。

ここで、おやっ?と思うかもしれません。

ニップルとスポークの付け根でスポークが曲がってますよね。

通常、ホイール(リム)のニップル穴は斜めに出るスポーク・ニップルに対して曲がりの余裕を持つかニップル穴の方向付けがされていて下の画像のようにきちんと直線になっています。

少し横道にそれますが、スポークの強度(破断)は14/15にダブルバテッドスポークで300Kgf、つまり300Kgの力に耐えますが、それは縦方向への強度。300Kgという力(衝撃)が有ればスポークよりもむしろリムのほうにダメージが有るでしょう。

上の画像はPillar製ダブルバテッドの引張強度グラフ。

スポークでが折れた経験の有るかたならわかるでしょうが、折れるのはハブの付け根の首曲り部(Jベントスポーク)、それとニップルとの接合部です。

すなわち、ニップルとの接合部で折れる場合は横方向に力がかかったときなのです。どんな物体でも接合部や形状が変わっている部分が一番弱い。スポークではハブへの接合部のJベント部(ストレイトプルではその心配は有りません)、ニップルとの接合部です。

そのニップルとの接合部でスポークにネジ山が切ってあり、ネジ山の端で折れる可能性が有るので、その部分をニップルで抑える構造にして曲がった時にネジ山に力が掛かりにくくしようというのがTAFニップル
なおかつ、半ネジ山部がスポーク緩みを抑える機能も有りますので、ニップルが緩んでホイールの振れが出るのも抑えています。

PAZホイールでは今後、順次TAFニップルに切り替えていく予定です。
まずは輸入元で取扱のあるシルバーとブラックから始めます。
今後、カラーニップルも特注で増やしていきますのでお楽しみに!

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